page.title=Android のセキュリティに関する公開情報 - 2016 年 11 月 @jd:body

2016 年 11 月 7 日公開 | 2016 年 11 月 8 日更新

Android のセキュリティに関する公開情報には、Android 搭載端末に影響を与えるセキュリティの脆弱性の詳細を掲載しています。情報の公開に伴い、Google 端末に対するセキュリティ アップデートを無線(OTA)アップデートで配信しました。Google 端末のファームウェア イメージも Google デベロッパー サイトでリリースしています。2016 年 11 月 6 日以降のセキュリティ パッチ レベルでは、下記のすべての問題に対処しています。端末のセキュリティ パッチ レベルを確認する方法については、Pixel と Nexus のアップデート スケジュールを参照してください。

パートナーには、この公開情報に記載の問題について 2016 年 10 月 20 日までに通知済みです。Android オープンソース プロジェクト(AOSP)レポジトリに(該当する場合)、下記の問題に対するソースコードのパッチをリリースしています。この公開情報には AOSP 以外のパッチへのリンクも掲載しています。

下記の問題のうち最も重大度の高いものは、多様な方法(メール、ウェブの閲覧、MMS など)により、攻撃対象の端末でメディア ファイルを処理する際にリモートでのコード実行が可能になるおそれのある重大なセキュリティの脆弱性です。

この新たに報告された問題によって実際のユーザー端末が不正使用された報告はありません。Android セキュリティ プラットフォームの保護SafetyNet のようなサービスの保護について詳しくは、Android と Google サービスでのリスク軽減策をご覧ください。こうした保護により、Android プラットフォームのセキュリティが改善されます。

ご利用の端末で上記の更新を行うことをすべてのユーザーにおすすめします。

お知らせ

セキュリティの脆弱性の概要

下記の表に、セキュリティの脆弱性、その共通脆弱性識別子(CVE)、重大度の判定、Google 端末への影響があるかどうかの一覧を示します。重大度の判定は、攻撃を受けた端末でその脆弱性が悪用された場合の影響に基づくもので、プラットフォームやサービスでのリスク軽減策が、開発目的や不正に回避されたために無効にされた場合を前提としています。

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-01 の脆弱性の概要

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-01 以降では、下記の問題に対処する必要があります。

問題 CVE 重大度 Google 端末への影響
メディアサーバーでのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-6699 重大 あり
libzipfile での権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6700 重大 なし*
Skia でのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-6701 あり
libjpeg でのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-6702 なし*
Android ランタイムでのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-6703 なし*
メディアサーバーでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6704、CVE-2016-6705、CVE-2016-6706 あり
システム サーバーでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6707 あり
システム UI での権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6708 あり
Conscrypt での情報開示の脆弱性 CVE-2016-6709 あり
ダウンロード マネージャーでの情報開示の脆弱性 CVE-2016-6710 あり
Bluetooth でのサービス拒否の脆弱性 CVE-2014-9908 なし*
OpenJDK でのサービス拒否の脆弱性 CVE-2015-0410 あり
メディアサーバーでのサービス拒否の脆弱性 CVE-2016-6711、CVE-2016-6712、CVE-2016-6713、CVE-2016-6714 あり
フレームワーク API での権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6715 あり
AOSP ランチャーでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6716 あり
メディアサーバーでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6717 あり
アカウント マネージャー サービスでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6718 あり
Bluetooth での権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6719 あり
メディアサーバーでの情報開示の脆弱性 CVE-2016-6720、CVE-2016-6721、CVE-2016-6722 あり
プロキシの自動設定でのサービス拒否の脆弱性 CVE-2016-6723 あり
入力マネージャー サービスでのサービス拒否の脆弱性 CVE-2016-6724 あり

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-05 の脆弱性の概要

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-05 以降では、2016-11-01 に関連するすべての問題に加えて、下記の問題に対処する必要があります。

問題 CVE 重大度 Google 端末への影響
Qualcomm crypto ドライバでのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-6725 重大 あり
カーネル ファイル システムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2015-8961、CVE-2016-7910、CVE-2016-7911 重大 あり
カーネル SCSI ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2015-8962 重大 あり
カーネル メディア ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-7913 重大 あり
カーネル USB ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-7912 重大 あり
カーネル ION サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6728 重大 あり
Qualcomm ブートローダーでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6729 重大 あり
NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6730、CVE-2016-6731、CVE-2016-6732、CVE-2016-6733、CVE-2016-6734、CVE-2016-6735、CVE-2016-6736 重大 あり
カーネル ネットワーク サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6828 重大 あり
カーネル サウンド サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-2184 重大 あり
カーネル ION サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6737 重大 あり
Qualcomm コンポーネントでの脆弱性 CVE-2016-6726、CVE-2016-6727 重大 あり
Expat でのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-0718、CVE-2012-6702、CVE-2016-5300、CVE-2015-1283 なし*
Webview でのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2016-6754 なし*
Freetype でのリモートコード実行の脆弱性 CVE-2014-9675 なし*
カーネル パフォーマンス サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2015-8963 あり
カーネル システムコール監査サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6136 あり
Qualcomm crypto エンジン ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6738 あり
Qualcomm カメラドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6739、CVE-2016-6740、CVE-2016-6741 あり
Qualcomm バス ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-3904 あり
Synaptics タッチスクリーン ドライバでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-6742、CVE-2016-6744、CVE-2016-6745、CVE-2016-6743 あり
カーネル コンポーネントでの情報開示の脆弱性 CVE-2015-8964、CVE-2016-7914、CVE-2016-7915、CVE-2016-7916 あり
NVIDIA GPU ドライバでの情報開示の脆弱性 CVE-2016-6746 あり
メディアサーバーでのサービス拒否の脆弱性 CVE-2016-6747 あり
カーネル コンポーネントでの情報開示の脆弱性 CVE-2016-6753、CVE-2016-7917 あり
Qualcomm コンポーネントでの情報開示の脆弱性 CVE-2016-6748、CVE-2016-6749、CVE-2016-6750、CVE-2016-3906、CVE-2016-3907、CVE-2016-6698、CVE-2016-6751、CVE-2016-6752 あり

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-06 の脆弱性の概要

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-06 以降では、2016-11-05 および 2016-11-01 に関連するすべての問題に加えて、下記の問題に対処する必要があります。

問題 CVE 重大度 Google 端末への影響
カーネル メモリ サブシステムでの権限昇格の脆弱性 CVE-2016-5195 重大 あり

Android と Google サービスでのリスク軽減策

ここでは、Android セキュリティ プラットフォームの保護と SafetyNet のようなサービスの保護によるリスクの軽減について概説します。こうした機能は、Android でセキュリティの脆弱性が悪用される可能性を減らします。

謝辞

調査にご協力くださった下記の皆様方に感謝いたします(敬称略)。

Android Security の Zach Riggle 氏にも、本公開情報で取り上げたいくつかの問題についてご協力いただきました。ここに謝意を表します。

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-01 の脆弱性の詳細

上記のセキュリティ パッチ レベル 2016-11-01 の脆弱性の概要で一覧に挙げた各項目について、下記に詳細を説明します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google 端末、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。その問題に対処した、一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)がある場合は、そのバグ ID にリンクを設定しています。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクを設定しています。

メディアサーバーでのリモートコード実行の脆弱性

メディアサーバーにリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、メディア ファイルやデータの処理中にメモリ破壊を引き起こすおそれがあります。メディアサーバーのプロセスにおいてリモートでコードが実行されるおそれがあるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6699 A-31373622 重大 すべて 7.0 2016 年 7 月 27 日

libzipfile での権限昇格の脆弱性

libzipfile に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが特権プロセス内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6700 A-30916186 重大 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1 2016 年 8 月 17 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Skia でのリモートコード実行の脆弱性

libskia にリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、メディア ファイルやデータの処理中にメモリ破壊を引き起こすおそれがあります。ギャラリー プロセス内でリモートでコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6701 A-30190637 すべて 7.0 Google 社内

libjpeg でのリモートコード実行の脆弱性

libjpeg にリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス中に勝手なコードを実行できるおそれがあります。libjpeg を使用するアプリでリモートコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6702 A-30259087 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1 2016 年 7 月 19 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Android ランタイムでのリモートコード実行の脆弱性

Android ランタイム ライブラリにリモートコード実行の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス中に勝手なコードを実行できるおそれがあります。Android ランタイムを使用するアプリでリモートコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6703 A-30765246 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 Google 社内

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

メディアサーバーでの権限昇格の脆弱性

メディアサーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが特権プロセス内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。サードパーティのアプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるので、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6704 A-30229821 [2] [3] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 7 月 19 日
CVE-2016-6705 A-30907212 [2] すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6706 A-31385713 すべて 7.0 2016 年 9 月 8 日

システム サーバーでの権限昇格の脆弱性

システム サーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが特権プロセス内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。サードパーティのアプリが通常はアクセスできない権限に昇格してローカルにアクセスできるようになるので、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6707 A-31350622 すべて 6.0、6.0.1、7.0 2016 年 9 月 7 日

システム UI での権限昇格の脆弱性

システム UI に権限昇格の脆弱性があり、悪意のあるローカル ユーザーがマルチウィンドウ モードで仕事用プロファイルのセキュリティ メッセージを迂回できるおそれがあります。デベロッパーやセキュリティの設定の変更に対するユーザー操作の要件がローカルで回避されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6708 A-30693465 すべて 7.0 Google 社内

Conscrypt での情報開示の脆弱性

Conscrypt に情報開示の脆弱性があるため、アプリで以前の暗号化 API が使用されている場合、攻撃者が機密情報にアクセスできるおそれがあります。許可を得ずにデータにアクセスできるようになるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6709 A-31081987 すべて 6.0、6.0.1、7.0 2015 年 10 月 9 日

ダウンロード マネージャーでの情報開示の脆弱性

ダウンロード マネージャーに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが、アプリデータを他のアプリから分離するオペレーティング システムの保護を回避できるおそれがあります。アプリがアクセス権限のないデータにアクセスできるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6710 A-30537115 [2] すべて 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 7 月 30 日

Bluetooth でのサービス拒否の脆弱性

Bluetooth にサービスの拒否の脆弱性があり、近くにいる攻撃者が攻撃対象の端末への Bluetooth アクセスを一時的にブロックできるおそれがあります。リモートからサービスが拒否されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2014-9908 A-28672558 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1 2014 年 5 月 5 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

OpenJDK でのサービス拒否の脆弱性

OpenJDK にリモートのサービス拒否の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートからサービスが拒否されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2015-0410 A-30703445 すべて 7.0 2015 年 1 月 16 日

メディアサーバーでのサービス拒否の脆弱性

メディアサーバーにリモートのサービス拒否の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートからサービスが拒否されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6711 A-30593765 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2016 年 8 月 1 日
CVE-2016-6712 A-30593752 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2016 年 8 月 1 日
CVE-2016-6713 A-30822755 すべて 6.0、6.0.1、7.0 2016 年 8 月 11 日
CVE-2016-6714 A-31092462 すべて 6.0、6.0.1、7.0 2016 年 8 月 22 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

フレームワーク API での権限昇格の脆弱性

フレームワーク API に権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによって、ユーザーの許可なしに音声が録音されるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(ユーザーの操作や許可が通常必要な機能へのアクセスが行われる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6715 A-29833954 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 6 月 28 日

AOSP ランチャーでの権限昇格の脆弱性

AOSP ランチャーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが、昇格された権限を持つショートカットをユーザーの同意なしに作成できるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(ユーザーの操作や許可が通常必要な機能へのアクセスが行われる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6716 A-30778130 すべて 7.0 2016 年 8 月 5 日

メディアサーバーでの権限昇格の脆弱性

メディアサーバーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが特権プロセス内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。最初に別の脆弱性を悪用する必要があるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6717 A-31350239 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 9 月 7 日

アカウント マネージャー サービスでの権限昇格の脆弱性

アカウント マネージャー サービスに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが、ユーザーの許可なしに機密情報を取得できるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(ユーザーの操作や許可が通常必要な機能へのアクセスが行われる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6718 A-30455516 すべて 7.0 Google 社内

Bluetooth での権限昇格の脆弱性

Bluetooth コンポーネントに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが任意の Bluetooth 端末をユーザーの同意なしにペアに設定できるおそれがあります。ユーザー操作の要件がローカルで回避される(ユーザーの操作や許可が通常必要な機能へのアクセスが行われる)ため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6719 A-29043989 [2] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 Google 社内

メディアサーバーでの情報開示の脆弱性

メディアサーバーに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルを超えてデータにアクセスできるおそれがあります。許可を得ずに機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6720 A-29422020 [2] [3] [4] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 6 月 15 日
CVE-2016-6721 A-30875060 すべて 6.0、6.0.1、7.0 2016 年 8 月 13 日
CVE-2016-6722 A-31091777 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 8 月 23 日

プロキシの自動設定でのサービス拒否の脆弱性

プロキシ自動設定にサービス拒否の脆弱性があるため、リモートの攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。一般的でない端末設定が必要なため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6723 A-30100884 [2] すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 2016 年 7 月 11 日

入力マネージャー サービスでのサービス拒否の脆弱性

入力マネージャー サービスにサービス拒否の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリにより端末が再起動を繰り返すおそれがあります。一時的なサービス拒否であり、出荷時設定にリセットすることで修正できるため、この問題の重大度は「低」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6724 A-30568284 すべて 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0 Google 社内

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-05 の脆弱性の詳細

上記のセキュリティ パッチ レベル 2016-11-05 の脆弱性の概要で一覧に挙げた各項目について、下記に詳細を説明します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google 端末、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。その問題に対処した、一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)がある場合は、そのバグ ID にリンクを設定しています。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクを設定しています。

Qualcomm crypto ドライバでのリモートコード実行の脆弱性

Qualcomm crypto ドライバにリモートコード実行の脆弱性があるため、リモートの攻撃者がカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。カーネル内でリモートでコードが実行されるおそれがあるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6725 A-30515053
QC-CR#1050970
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 25 日

カーネル ファイル システムでの権限昇格の脆弱性

カーネル ファイル システムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2015-8961 A-30952474
アップストリーム カーネル
重大 Pixel、Pixel XL 2015 年 10 月 18 日
CVE-2016-7911 A-30946378
アップストリーム カーネル
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 1 日
CVE-2016-7910 A-30942273
アップストリーム カーネル
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 29 日

カーネル SCSI ドライバでの権限昇格の脆弱性

カーネル SCSI ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2015-8962 A-30951599
アップストリーム カーネル
重大 Pixel、Pixel XL 2015 年 10 月 30 日

カーネル メディア ドライバでの権限昇格の脆弱性

カーネル メディア ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-7913 A-30946097
アップストリーム カーネル
重大 Nexus 6P、Android One、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 1 月 28 日

カーネル USB ドライバでの権限昇格の脆弱性

カーネル USB ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-7912 A-30950866
アップストリーム カーネル
重大 Pixel C、Pixel、Pixel XL 2016 年 4 月 14 日

カーネル ION サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル ION サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6728 A-30400942* 重大 Nexus 5、Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Nexus Player、Pixel C、Android One 2016 年 7 月 25 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm ブートローダーでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm ブートローダーに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6729 A-30977990*
QC-CR#977684
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 25 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

NVIDIA GPU ドライバでの権限昇格の脆弱性

NVIDIA GPU ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6730 A-30904789*
N-CVE-2016-6730
重大 Pixel C 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6731 A-30906023*
N-CVE-2016-6731
重大 Pixel C 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6732 A-30906599*
N-CVE-2016-6732
重大 Pixel C 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6733 A-30906694*
N-CVE-2016-6733
重大 Pixel C 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6734 A-30907120*
N-CVE-2016-6734
重大 Pixel C 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6735 A-30907701*
N-CVE-2016-6735
重大 Pixel C 2016 年 8 月 16 日
CVE-2016-6736 A-30953284*
N-CVE-2016-6736
重大 Pixel C 2016 年 8 月 18 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

カーネル ネットワーク サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル ネットワーク サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6828 A-31183296
アップストリーム カーネル
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 8 月 18 日

カーネル サウンド サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル サウンド サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-2184 A-30952477
アップストリーム カーネル
重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 3 月 31 日

カーネル ION サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル ION サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6737 A-30928456* 重大 Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL Google 社内

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm コンポーネントでの脆弱性

下記の表に、Qualcomm コンポーネントに影響するセキュリティの脆弱性を示します。詳細については、Qualcomm AMSS June 2016 のセキュリティに関する公開情報およびセキュリティ アラート 80-NV606-17 に掲載されています。

CVE 参照 重大度* 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6727 A-31092400** 重大 Android One Qualcomm 社内
CVE-2016-6726 A-30775830** Nexus 6、Android One Qualcomm 社内

* この一連の問題の重大度はベンダーが決定したものです。

** この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

Expat でのリモートコード実行の脆弱性

下記の表に、Expat ライブラリに影響するセキュリティの脆弱性を示します。 この問題のうち最も重大なのは、Expat XML パーサーでの権限昇格の脆弱性です。この脆弱性により、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス中に勝手なコードを実行できるおそれがあります。Expat を使用するアプリで勝手なコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-0718 A-28698301 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2016 年 5 月 10 日
CVE-2012-6702 A-29149404 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2016 年 3 月 6 日
CVE-2016-5300 A-29149404 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2016 年 6 月 4 日
CVE-2015-1283 A-27818751 なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2015 年 7 月 24 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Webview でのリモートコード実行の脆弱性

Webview にリモートコード実行の脆弱性があるため、ユーザーがウェブサイトに移動するときリモートの攻撃者が勝手なコードを実行できるおそれがあります。特権のないプロセスでリモートコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2016-6754 A-31217937 なし* 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 2016 年 8 月 23 日

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

Freetype でのリモートコード実行の脆弱性

Freetype にリモートコード実行の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが特別に細工したフォントを読み込んで、権限のないプロセス内でメモリ破損を引き起こすおそれがあります。Freetype を使用するアプリでリモートでコードが実行されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 更新対象の AOSP バージョン 報告日
CVE-2014-9675 A-24296662 [2] なし* 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1 Google 社内

* Android 7.0 以降が搭載されたサポート対象の Google 端末において、適用できるすべてのアップデートがインストールされている場合は、この脆弱性が悪用されることはありません。

カーネル パフォーマンス サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル パフォーマンス サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2015-8963 A-30952077
アップストリーム カーネル
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2015 年 12 月 15 日

カーネル システムコール監査サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル システムコール監査サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内でシステムコール監査を妨害するおそれがあります。カーネルレベルの多重防御または悪用対策技術を迂回する一般的な方法であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6136 A-30956807
アップストリーム カーネル
Android One、Pixel C、Nexus Player 2016 年 7 月 1 日

Qualcomm crypto エンジン ドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm crypto エンジン ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6738 A-30034511
QC-CR#1050538
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 7 日

Qualcomm カメラドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm カメラドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で勝手なコードの実行が可能になるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6739 A-30074605*
QC-CR#1049826
Nexus 5X、Nexus 6P、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 11 日
CVE-2016-6740 A-30143904
QC-CR#1056307
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 12 日
CVE-2016-6741 A-30559423
QC-CR#1060554
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 28 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm バス ドライバでの権限昇格の脆弱性

Qualcomm バス ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-3904 A-30311977
QC-CR#1050455
Nexus 5X、Nexus 6P、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 22 日

Synaptics タッチスクリーン ドライバでの権限昇格の脆弱性

Synaptics タッチスクリーン ドライバに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6742 A-30799828* Nexus 5X、Android One 2016 年 8 月 9 日
CVE-2016-6744 A-30970485* Nexus 5X 2016 年 8 月 19 日
CVE-2016-6745 A-31252388* Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 9 月 1 日
CVE-2016-6743 A-30937462* Nexus 9、Android One Google 社内

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

カーネル コンポーネントでの情報開示の脆弱性

カーネル コンポーネント(ヒューマン インターフェース デバイス ドライバ、ファイルシステム、テレタイプ ドライバなど)に情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルを超えてデータにアクセスできるおそれがあります。ユーザーの明示的な許可を得ずに、機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2015-8964 A-30951112
アップストリーム カーネル
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2015 年 11 月 27 日
CVE-2016-7915 A-30951261
アップストリーム カーネル
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 1 月 19 日
CVE-2016-7914 A-30513364
アップストリーム カーネル
Pixel C、Pixel、Pixel XL 2016 年 4 月 6 日
CVE-2016-7916 A-30951939
アップストリーム カーネル
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Android One、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 5 月 5 日

NVIDIA GPU ドライバでの情報開示の脆弱性

NVIDIA GPU ドライバに情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルを超えてデータにアクセスできるおそれがあります。ユーザーの明示的な許可を得ずに、機密データにアクセスするのに利用されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6746 A-30955105*
N-CVE-2016-6746
Pixel C 2016 年 8 月 18 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

メディアサーバーでのサービス拒否の脆弱性

メディアサーバーにサービス拒否の脆弱性があるため、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、端末のハングや再起動を引き起こすおそれがあります。リモートからサービスが拒否されるおそれがあるため、この問題の重大度は「高」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6747 A-31244612*
N-CVE-2016-6747
Nexus 9 Google 社内

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

カーネル コンポーネントでの情報開示の脆弱性

カーネル コンポーネント(プロセスグループ サブシステム、ネットワーク サブシステムなど)に情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルを超えてデータにアクセスできるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-7917 A-30947055
アップストリーム カーネル
Pixel C、Pixel、Pixel XL 2016 年 2 月 2 日
CVE-2016-6753 A-30149174* Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Nexus 9、Pixel C、Nexus Player、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 13 日

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

Qualcomm コンポーネントでの情報開示の脆弱性

Qualcomm コンポーネント(GPU ドライバ、電源ドライバ、SMSM ポイントツーポイント ドライバなど)に情報開示の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリが権限レベルを超えてデータにアクセスできるおそれがあります。最初に特権プロセスへの侵入が必要であるため、この問題の重大度は「中」と判断されています。

CVE 参照 重大度 更新対象の Google 端末 報告日
CVE-2016-6748 A-30076504
QC-CR#987018
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 12 日
CVE-2016-6749 A-30228438
QC-CR#1052818
Nexus 5X、Nexus 6P、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 12 日
CVE-2016-6750 A-30312054
QC-CR#1052825
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 7 月 21 日
CVE-2016-3906 A-30445973
QC-CR#1054344
Nexus 5X、Nexus 6P 2016 年 7 月 27 日
CVE-2016-3907 A-30593266
QC-CR#1054352
Nexus 5X、Nexus 6P、Pixel、Pixel XL 2016 年 8 月 2 日
CVE-2016-6698 A-30741851
QC-CR#1058826
Nexus 5X、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 8 月 2 日
CVE-2016-6751 A-30902162*
QC-CR#1062271
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL 2016 年 8 月 15 日
CVE-2016-6752 A-31498159
QC-CR#987051
Nexus 5X、Nexus 6、Nexus 6P、Android One、Pixel、Pixel XL Google 社内

* この問題に対するパッチは公開されていません。アップデートは Google デベロッパー サイトから入手できる Google 端末用最新バイナリ ドライバに含まれています。

セキュリティ パッチ レベル 2016-11-06 の脆弱性の詳細

上記のセキュリティ パッチ レベル 2016-11-06 の脆弱性の概要で一覧に挙げた各項目について、下記に詳細を説明します。問題の内容とその重大度の根拠について説明し、CVE、関連する参照先、重大度、更新対象の Google 端末、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)、報告日を表にまとめています。その問題に対処した、一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)がある場合は、そのバグ ID にリンクを設定しています。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクを設定しています。

カーネル メモリ サブシステムでの権限昇格の脆弱性

カーネル メモリ サブシステムに権限昇格の脆弱性があるため、悪意のあるローカルアプリがカーネル内で勝手なコードを実行できるおそれがあります。端末が永久的にローカルに侵害されるおそれがあり、端末を修復するにはオペレーティング システムの再消去が必要になる可能性があるため、この問題は重大と判断されています。

注: 2016-11-06 のセキュリティ パッチ レベルは、この問題、および 2016-11-01 と 2016-11-05 に関連するすべての問題に対処していることを示します。

CVE 参照 重大度 更新対象のカーネル バージョン 報告日
CVE-2016-5195 A-32141528
アップストリーム カーネル [2]
重大 3.10、3.18 2016 年 10 月 12 日

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問について、以下で回答します。

1. 上記の問題に対処するように端末が更新されているかどうかをどのように判断すればよいですか?

端末のセキュリティ パッチ レベルを確認する方法については、Pixel および Nexus のアップデート スケジュールに記載されている手順をお読みください。

このアップデートを組み込んだ端末メーカーは、パッチレベル文字列を以下に設定する必要があります。

2. この公開情報に 3 つのセキュリティ パッチ レベルがあるのはなぜですか?

この公開情報では、3 つのセキュリティ パッチ レベルを定義しています。これは、すべての Android 搭載端末で同様の問題が発生する一部の脆弱性をサブセットとし、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。Android パートナーには、この公開情報に掲載されている問題をすべて修正し、最新のセキュリティ パッチ レベルを使用することが推奨されています。

パートナーには、対処するすべての問題の修正を 1 つのアップデートにまとめて提供することが推奨されています。

3. 各問題の影響を受ける Google 端末を判断するにはどうすればよいですか?

2016-11-012016-11-052016-11-06 のセキュリティの脆弱性の詳細に関するセクションで、各表中の「更新対象の Google 端末」列に、その問題の影響を受ける、更新対象の Google 端末の種類を記載しています。この列の記載は次のいずれかです。

4. 「参照」列の項目はどのような情報に関連付けられていますか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した内容には、その参照番号が属す組織を示す接頭辞を含めている場合があります。各接頭辞の意味は以下のとおりです。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

改訂